Concreteコンクリート構造物調査
電磁波レーダーによる鉄筋探査(SIRーEZXT)
電磁波をアンテナからコンクリート表面に向けて放射すると、その電磁波が、コンクリートと電気的性質の異なる物質(鉄筋・空洞等)との境界面で反射され、再びコンクリート表面に出て受信アンテナに受信されます。この送信から受信に至るまでの時間から反射物体の位置を知ることができます。
ひび割れ深さの測定
ひび割れ部の付傍でコンクリート表面をインパクターにより打撃すると、コンクリート内部を伝搬し、ひび割れ先端を回折する弾性波が発生し、表面に到達します。ひび割れ先端を回折する時の角度θによって変化する。変化する境界を臨界といいひび割れ先端を回折する波は、ある角度で性質の異なる波に変化するこの時の角度を臨界角と呼び、角度θ<臨界角の場合には引張波、θ>臨界角の場合には圧縮波となります。
電磁誘導による鉄筋探査(PS-300)
一般に磁気の動く空間を磁界といいます。銅線等の導体に電流を流すと電流によって磁界が発生します。これを電流磁界と言います。磁界の中に鉄や銅、アルミニウムのような物質が存在すると、これにより磁界に変化を生じ、電流に影響を及ぼします。また、電流を変化すると磁界に影響を与えます。このように、電流と磁界(電流磁界)は相互に影響します。従って、電流の変化(電気的変化)を見ることによって上述する物質を探査することができます。
弾性波レーダシステムiTECS (iTECS6)
センサーをコンクリート表面に押しつけ、センサーの近傍を鋼球などのインパクターにより打撃すると、弾性波が発生し、コンクリート中を伝搬します。この弾性波はコンクリートの弾性率、密度によって、伝搬する速度が変化するとともに、内部に空洞などが存在すると、空洞位置で反射する性質があります。iTECSはこのインパクターによる打撃によって生じる弾性波をセンサーで観測し、弾性波の伝搬速度、反射時間などを測定して、コンクリート表面、内部の状況を非破壊で検査する装置です。
iTECS6
- コンクリートの圧縮強度推定
- コンクリートの厚さ測定や内部状況
- ひび割れの深さ測定
コンクリートの圧縮強度推定
測定対象のコンクリートの内部を伝搬する弾性波の速度を測定することでコンクリートの圧縮強度を推定します。コンクリート内部を伝搬する弾性波速度とコンクリートの圧縮強度との間には、同一配合であれば強い相関関係があります。つまり、この相関関係を利用して、iTECSにより測定した弾性波速度からコンクリートの圧縮強度を推定します。
厚さ、内部状況の測定
コンクリートにおいて弾性波の反射時間を測定することにより、コンクリートの厚さを測定します。コンクリート内部に空洞等が無い健全なコンクリートは、コンクリート背面までの往復反射時間が測定され、厚さを求めることができます。しかしながら、コンクリート内部に空洞等が存在すると、コンクリート内部を伝搬する弾性波速度は空洞面で反射するため、反射時間が短くなり、iTECSによる測定厚さは薄く測定されます。一方、コンクリート内部にジャンカ等の脆弱部が存在すると、弾性波の伝搬速度が低下するため、反射時間が長くなります。
コンクリートのX線検査
コンクリート内部の鉄筋・電配管・CD管などの位置や鉄筋径を確認できるため、コア抜きも安心してできます。