Nondestructive Inspection非破壊検査
放射線透過検査(RT)
放射線透過検査はX線やγ線の放射線が検査体を透過する現象及び写真フィルムを感光させる現象を利用して、検査体内部の状態を2次元的撮影像としてフィルムに記録させる方法です。
圧力容器、船舶、橋梁、パイプライン等の金属構造物の溶接部や鋳造品の検査に広く用いられています。またセラミックやコンクリート等の非金属材料に対しても有効です。
超音波探傷検査(UT)
人間の耳で聞こえる音の周波数(20~20000Hz)よりも高い周波数の音波を超音波と言い、この超音波を探触子を使って材料中に伝搬させると健全部では直進しますが、キズがあるとそこで超音波の一部分が反射され、もとの探触子に戻ってきて受信されます。この現象(山彦の原理)を利用して、キズの存在位置や大きさの程度を知る方法です。
検査・測定例
- 鉄骨溶接部検査
- アンカーボルト長さ測定
- 鉄筋継手部検査
- ロックボルト長さ測定
- 板厚測定
磁気探傷検査(MT)
鉄、ニッケル、コバルト及びその合金などのように磁石に強く引き付けられる物質を強磁性体と言い、この強磁性体の検査体に磁界を作用させると、検査体は磁化されて内部に磁束を生じます。検査体の表面及び表面直下に磁束を遮るようなキズがあると、その部分で磁束が空間に漏洩して、キズの両側にN,S極の磁極が発生します。この時に検査面に磁粉(鉄製の微粉末)を散布すると、キズの磁極部分に磁粉が吸着され磁粉模様を形成します。
検査・測定例
- ボイラ工事
- タンクの開放調査
- 石油化学プラント工事
- 鋼構造物工事
浸透探傷検査(PT)
検査体表面に開口している微細なきずの中に液体(浸透液)を浸み込ませ、次にこの浸み込んだ液体を表面に吸い出すと同時に表面に拡がらせ、液体の大きなにじみ模様としてきずを検出する方法で、液体の毛細管現象とぬれの現象を利用しています。
検査・測定例
- ボイラ工事
- タンクの開放調査
- 石油化学プラント工事
- 鋼構造物工事